EPSON R-D1x レビューと作例

EPSON R-D1xを購入しました。

EPSON R-D1x レビューと作例


6月のある日、いつものハードオフへ。
前回行ったときに気になっていた、Canon IXY DIGITALがまだ残っているか確認したかったのです。
デジカメに移行してすぐくらいに使っていた機種で、売れ残っていたら保護してあげようかと思っていたのですが、残念ながら売れてしまったようで、見当たりませんでした😭

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せっかくなので、売り場をブラブラしていたら、なんとEPSON R-D1xが鎮座しているではありませんか!
実はこの機種、ずーっと欲しかったのですが、キレイな個体に巡り合えず、またキレイなのはとんでもない値段が付いていたりして、なかなか縁がありませんでした。
それが今、目の前のショーケースの中にあり、ガラス越しに見る限り、とてもキレイ。
ソッコーで店員さんを呼んでショーケースから出してもらい、状態をチェック。
外観は、1か所スレがあるくらいで、ファインダー内はクリア。
液晶に傷っぽいのがありましたが、よく見ると保護フィルムが貼ってあるので、剥がせばキレイそう。
初めて触る機種なので、使い方が分からなかったのですが、適当にいじってみても特に問題はなさそうです。
当然、巻き上げてシャッターも切れます。
レンズを装着してのチェックはしませんでしたが、1年保証付きで、いざとなれば返品対応が可能ってことで特に気にもせず。
バッテリー4本(うち3本が純正!)、バッテリーチャージャー、ケース、ストラップ付きで、お値段もお手頃(この状態にしては)というか、格安でしょこれ。
この機会を逃したら、もう2度と手に入らないであろう機種と状態です。
買って帰ったら妻に何か言われるだろうが、今回は構わない。
1分で即決でしたw

EPSON R-D1x レビューと作例


このカメラのことを少し。
EPSONが発売した、世界初のレンズ交換式のレンジファインダーデジタルカメラです。
私がこの類のデジカメを最初に買ったのはLeica M8.2でしたが、それよりも前に発売されていたのが、このEPSON R-D1シリーズです。
R-D1, R-D1sと来て、最終モデルがR-D1xとなります。
R-D1 / R-D1sは液晶部が可動式(今でいうバリアングルみたいな感じ)になっており、ひっくり返すことで、液晶モニターレスとして使うことが出来ました。
そのため、世間ではR-D1 / R-D1sの方が人気があるようです。
液晶部が固定式になり、それまでSDカードが2GBまでしか使えなかったのを32GBまで使えるようにしたのが、このR-D1xです。
液晶部を隠したいとは思いませんし、やっぱり新しい方が良いだろうという理由からR-D1xが欲しかったので、ちょうど良かったです😊

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APS-CサイズのCCDセンサーで、約600万画素です。
今となっては「そんな画素数で大丈夫なのか?」と思うかもしれませんが、後半の作例をぜひ見て確かめてみてください。
トリミング耐性はないですが、スナップする程度であればこれで十分であることがご理解いただけると思います。
また、専用アプリ「Photolier」を使うと1,354万画素で出力できるらしいのですが、600万画素の画質で十分なので、使ったことがありません。

ファインダーは完全等倍(Leica M11は0.73倍)で、パララックス自動補正機能も付いています。
ピントリングを回すと、一緒にブライトフレームが動くのも面白いです。
Typ240以降のMライカは、ブライトフレームがLEDで表示されますので、流石に見やすさの点ではライカに軍配が上がりますが、それほど大きな問題ではありません。
また、Mライカは装着するレンズによって表示されるブライトフレームが自動で切り替わりますが、こちらはトップカバーにあるレバーでの手動切り替えです。
28mm/35mm/50mmの3種類ですが、フルサイズ換算42mm/52.5mm/75mmになりますので、レンジファインダーで撮ろうと思うと、最も広角なレンズでも42mmになります。
これ、地味に痛いポイントで、GR IIIでもおなじみの28mmがレンジファインダーで使えないんですよね。
そもそも、フルサイズ換算で28mmに近いレンズは18mmか21mmになりますが、どちらも持っていませんので、スーパーエルマーが欲しくなります😅

二重像に関しても、さすがにMライカの方が圧倒的に見やすいですが、R-D1xでも十分実用できます。
購入時に心配していた二重像のズレは、なさそうなので一安心です。

EPSON R-D1x レビューと作例
ブライトフレームは手動で切り替えて表示させます。


ISO感度は、シャッター速度ダイヤルの外周部を持ち上げて回すことで変更できます。
200 / 400 / 800 / 1600の4つしかなく、ISO AUTOなんてものはありませんので、ほぼ200固定で使っています。
時間ができたら、各ISO感度でのノイズの出方などを比較してみたいと思います。

普段はAEに設定して絞り優先で使っています。
+2〜-2の範囲で露出補正できますが、AE(露出補正なし)から動かす場合は、ロック解除ボタンを押したままダイヤルを回さないといけないので、使い勝手は良くないです。
Leica M11の露出のクセが未だに良く分からないのですが😅 EPSON R-D1xの方が私の感覚に近いです。

最高シャッター速度は1/2000。
日中にずっと開放で振り回すようなことはしないですし、フィルムライカは1/1000でしたから、これで十分です。
ただし、最低ISO感度が200ですので、明るいところで開放気味で撮りたい時には、注意が必要です。

EPSON R-D1x レビューと作例
マニュアル露出はもちろん、絞り優先AEも使えます。


このカメラが欲しかった理由は、大きく分けて3つあります。
まず1つ目は、EMマウント(ライカMマウント互換)であること。
Mマウントのレンズは揃っていますので、それらを活かすことができます。
ただし、APS-Cセンサーですから、画角はx1.5になりますので、注意が必要です。
もう1つ、どうしても欲しいカメラがCanon EOS-1D(初代)なのですが、EFマウントのレンズがないので、カメラを買うとレンズも買わなければいけません。
R-D1xであれば、手持ちの資産がそのまま使えますので、非常にありがたいです。

そして、2つ目は操作性。
デジカメなのに、フィルムを巻き上げる動作が必要なところです。
ライカはM8からずっと、シャッターチャージはモーターで行っていますので、巻き上げレバーはありません。
R-D1では、省電力のため、モーターではなく手動で巻き上げる方式を採用したそうですが、正解です!
デジカメに完全移行して以来、ずっと巻き上げる動作をしてこなかったのですが、最近フィルムカメラを使いだしてから、妙に手動で巻き上げたい衝動に駆られるんですよねw
とはいえ、最近購入したCanon T80にも、MINOLTA TC-1にもチャージレバーはありません。
父にもらったCanon New F-1にはありますけど、全く使っていませんし😅 フィルムだとコストがかかりますので、デジカメでチャージレバーが付いているこの機種が欲しかったというのもあります。
Mライカにチャージレバーが搭載されたら、バカ売れすると思うんだけどなぁ…。

EPSON R-D1x レビューと作例
美しい針式インジケータには、購入時の保護フィルムが貼りつけたまま!


そして、3つ目は針式インジケータ。
さすがセイコーエプソン、アナログ時計のようなこのインジケータ、しかもとてもスムーズに動くこの仕掛けにやられてしまった男子諸君は多いのではないでしょうか。
針式インジケータの動きは動画で見ていただいた方が、その美しさが分かると思いますので、動画にしてみました。


NIKON 28Ti / 35Tiにも似たようなインジケータはありますが、デジカメに搭載している機種は他にないのではないかと思います。
唯一無二
そんな言葉がピッタリなこのカメラをずっと欲しかったのですが、ようやく手に入れることができた訳です。

翌日から本格的に使いだしたのですが、早速やらかしてしまいました。
シャッターが切れないのです!
あー、1日で壊れてしまったのか…と思いましたが、実はシャッターチャージしていないだけでした😅
ちなみに、シャッター音は甲高い金属音です。
好みが分かれるところだと思いますが、ライカのようなイメージでいると、おや?と思うような音です。

さて、肝心の写りはどうでしょうか?
左がJPEG H(約600万画素)での撮って出し、右がRAW現像ですので、スライダーをスライドさせながらご覧くださいませ。
JPEGの場合、ホワイトバランスが緑がかった色に傾くようです。


白飛びしているように見えますが、RAW現像でここまで救えました!


ちょっと補正しすぎましたかね😅


ピントを外しているっぽいですが、ご容赦ください。


JPEGで撮るよりも、RAWで撮った方が良いと判断しましたので、以降はずっとRAW onlyで撮影しています。

EPSON R-D1x レビューと作例
EPSON R-D1x + Leica APO-Summicron M f2.0/50mm ASPH.
EPSON R-D1x レビューと作例
EPSON R-D1x + CONTAX Biogon T*28mm F2.8(G)
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EPSON R-D1x + CONTAX Biogon T*28mm F2.8(G)
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EPSON R-D1x + CONTAX Biogon T*28mm F2.8(G)
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EPSON R-D1x + CONTAX Biogon T*28mm F2.8(G)
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EPSON R-D1x + Leica Summilux-M 35/f1.4 ASPH. FLE
EPSON R-D1x レビューと作例
EPSON R-D1x + Voigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III
EPSON R-D1x レビューと作例
EPSON R-D1x + Leica APO-Summicron M f2.0/50mm ASPH.
EPSON R-D1x レビューと作例
EPSON R-D1x + Leica APO-Summicron M f2.0/50mm ASPH.


約1か月続けて使ってみましたが、楽しくてしょうがありません🥰🥰🥰
おかげで、Leica M11を全然使わなくなってしまいましたが、どうしよう😅

使っていて気になる点が1点ありまして、接眼レンズが汚れるのです。
Mライカでもそうなのですが、まつ毛が長いからなのか、はたまた顔を近づけすぎなのか、Mライカ以上にファインダーに装着されている接眼レンズに油のようなものがついてしまうのです。
これがストレスなのが、拭いてもなかなか落ちない点でして、毎回家に帰ってから、レンズクリーナーと綿棒を使ってフキフキしています。
Mライカの場合は拭けば落ちるので、コーティングの違いなのかな?と勝手に想像しています。


最後に、このカメラには大きな問題点があります。
それは、故障しても直してもらえないこと。
EPSONではもちろん、他の修理会社でも、サポートが終了したデジタルカメラは受け付けてもらえません。
距離計の調整すらしてもらえないので、やるのであれば、自分で分解してやるしかありません。
一応、その方法は入手しておきましたが、お世話にならないに越したことはありません。
「そんなカメラに大枚叩くのは頭がおかしい!」と言う方もいますが、まぁ頭がおかしいことは否定はしません😅
先ほども書きましたが、このカメラは我々が忘れてしまっている「何か」を持っている唯一無二のカメラだと思っています。
壊れて撮れなくなるまで、大切に使っていきたいと思います!

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