昨年の大晦日の記事で、2023年にやり残したこととして「第1位 今年も買えなかったフィルムカメラ」と書きました。
ということで、新年早々やらかしました。
Canon T80を購入しました!
「なにそれ、聞いたことないぞ?」という人の方が多いかも知れません。
1985年(昭和60年)に発売された、色んな意味での歴史的名機で、キヤノン初の市販オートフォーカス式35mm一眼レフカメラであります。
そう、今みなさんが使っているEOSの礎となったカメラなのです!!
ところが…同年にミノルタからα-7000が発売されて大ブレイクし、これが俗に「αショック」と呼ばれることになるのですが、その影で全くと言っていいほど売れなかったのが、このT80ですw
実はこのカメラ、以前にずっと欲しかったカメラだったのですが、デジタルへの移行とともに、すっかり忘れていました。
なぜ欲しかったのかも、全く覚えておりません😅
そんなカメラが近くのハードオフで売られていたので、ついつい購入してしまった次第です。
T80といえば、専用のAFレンズがないとその価値がありませんので、もちろんAFレンズ付きです。
今更このカメラをレビューする意味があるのか、それも誰得なのかサッパリ分かりませんがw ちょっとレビューしてみましょう。
40年近く前のカメラにも関わらず、結構綺麗なボディです。
この頃から赤鉢巻ですが、Lレンズという訳ではありません。
裏面はだいぶシンプルです。アイカップ(アイカップT)は付いていませんでしたが、別途購入して到着待ちです。※アイカップが届きましたので、写真を入れ替えました。
フィルムが入っているかどうかは、右肩の液晶で分かるようになっていますが、フィルムを確認するための窓すらありません。
DXコードを読み取る機構もありませんので、ちゃんとメモホルダーにフィルムの箱の切れっ端を入れておいた方が良いでしょう。
左下にスイッチ、右下にフィルムの巻き戻しボタンが配置されています。
なお、フィルムを撮り切ったからといって、自動で巻き戻される訳ではないようです。
フィルム室、シャッター幕ともに綺麗ですね。
右肩には、シャッターボタンとシフトレバー、液晶が配置されています。
左肩にあるMODEボタンやISOボタンを押しながらシフトレバーを左右に動かすことにより、モードやISO感度を変更するようなUIになっています。
モードは全自動のプログラム(PROGRAM)に加えて、左から
・ディープモード(被写界深度が深くなるプログラム)
・ストップアクションモード(シャッター速度がより高速になるプログラム)
・シャローモード(被写界深度が浅くなるプログラム)
・フローモード(シャッター速度を1/15秒、1/30秒、1/60秒、1/125秒に設定するプログラム)
が備わっています。
なお、このカメラはシャッター速度優先、絞り優先、マニュアル露出が出来ないどころか、これから撮る写真のシャッター速度や絞り値を確認することすら出来ません。
この辺は、全てカメラ任せになります。
左肩には、撮影モード選択ボタン、フィルム感度ボタン、バッテリーチェックボタンが配備されています。
撮影モード選択ボタンとフィルム感度ボタンを同時に長押しすると、合焦時の電子音を消すことも出来ます。
カメラの左側面に、なにやらボタンがあるのですが、これ、何のボタンか分かりますでしょうか?
なんと、露出補正スイッチです!
このスイッチを押しながら撮影すると、露光量が+1.5段になるそうです。
こんなの、説明書がなければ、絶対に分からなかった…。
なぜプラスだけ、それも+1.5なのかは謎ですが、アンダーにしたければISO感度を上げれば良いですし、オーバーにしたければ下げれば良いので、工夫次第で露出補正は可能かと思います。
バッテリーは単4電池x4で動作します。
この当時はなかったと思いますが、充電式の単4電池を入れてみましたが、普通に動きます。
続いて、このカメラの真骨頂であるレンズを見てみましょう。
T80専用のAFレンズは、ACという名前が冠されていますが、全部で3本が発売されていました。
・AC35-70mm F3.5-4.5
・AC50mm F1.8
・AC75-200mm F4.5
逆に言うと、T80で使用可能なAFレンズは、この3本しか発売されませんでしたw
3本の貴重なAFレンズのうち、私が購入したT80には、AC35-70mm F3.5-4.5が付いていました。
左側にONE SHOT、SERVO、MANUALの切り替えスイッチがあります。
SERVOと言っても、とても動体を追尾できるようなAFではありませんw
右側には、生意気にもフォーカスリミッターが付いています。
レンズの脇にズームレバーが付いています。
今では回転式、直線式(あるかな?)が一般的ですが、このレンズはレバーでズームさせます。
冒頭で「EOSの礎となったカメラ」と書きましたが、マウント部を見ると良く分かります。
左側に電子接点が6個並んでいるのが見えますが、この辺りから、この後に発売されるEOSへの布石が確認できます。
最初、ミラーに変な模様が見えて驚きましたが、こういうもののようです。
モルトは交換したかのように綺麗でした。
レンズ側にも、カメラと通信するための接点がありますね。
右側にボコッと膨らんでいるのが、当時のAF化への苦労を感じさせます。
α-7000向けのレンズには、こういう膨らみは一切ないんですけどね😅
早速、家に帰って余っているストラップを付けたのですが…。
T80にプロスト(本物)だせぇwww
いや、これがダサカッコイイってやつか?
だって、これしかなかったんだもん、仕方ない。
世界広しと言えど、さすがに今どきT80にプロストを付けているのは私くらいかと思います。
街で見かけたら、後ろ指さして笑ってやってくださいw
さて、このカメラを買ったきっかけの1つをご紹介して終わります。
まさかの1年保証付きwww
こういうカメラって、普通1週間の初期不良とか、せいぜい1ヶ月保証じゃないですか。
「1年保証」という記載を見て店頭で笑ってしまい、5,500円(税込)という価格も相まって、こりゃ買うしかないなと。
昨日、24枚撮りフィルムを入れて、1日歩いてきました。
まだ現像出来ていませんが、何10年かぶりのフィルムカメラでの撮影、超絶楽しかったです!
現像が終わり次第、その写真を公開したいと思いますので、お楽しみに!
私も現像が楽しみです😊
カメラ主要性能表(マニュアルから抜粋)
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター一眼レフレックス全自動カメラ |
画面サイズ | 24x36mm |
使用レンズ | キヤノンAC, FDレンズ群 |
レンズマウント | キヤノンマウント(信号伝達機構, AC方式) |
ファインダー | ペンタプリズム使用アイレベル式 |
視野率 | 上下92%, 左右93% |
倍率 | 0.83倍(50mm ∞状態) |
ファインダー情報 | 4点LED表示(M, P, ◇, フラッシュ) ①M…露出マニュアル表示(絞り, バルブ, ストロボ手動セット) ②P…点灯(適正露出)点滅(警告)…1回/秒(1/90未満-1/30秒), 2回/秒(1/30未満-2秒), 8回/秒(不適正露出) ③◇…撮影効果意志外表示 ④フラッシュ…ストロボ充電完了表示 |
測光方式 | 中央重点平均測光 |
AE制御方式 | ピクチャーセレクター方式によりマルチプログラムAE(ACレンズ, FDレンズで), FD信号ピンを持たないレンズで実絞りAE |
測光連動範囲 | EV1-19(50mm F1.4使用, ISO100) |
使用フィルム感度 | ISO12/12°-ISO1600/33° |
露出補正 | 露出補正ボタンにより, +1.5段 |
AF測距方式 | CCDによるTTL鮮鋭度検出方式 |
AF作動 | ACレンズにより可能 |
AFモード | 切り換え可能(ONE SHOT, SERVO, MANUAL)連写時はAFロックとなる |
AF合焦表示 | 電子ブザー音による, 合焦音消去可能 |
AF測距輝度範囲 | AC50mm F1.8(EV4-18) AC35-70mm F3.5-4.5(EV5-19) AC75-200mm F4.5(EV5-19) |
シャッタースピード | (オート)2-1/1,000秒 X(自動セット 1/90秒)(手動セット 1/60秒) B(バルブ) |
セルフタイマー | 電子制御式, 時限約10秒 電子音告知 |
フィルム装てん | 自動装てん, フィルムカウンター”1″まで自動空送り |
巻き上げ | 内蔵モーターによる自動巻き上げ方式, 巻き上げ時間約0.7秒, 連続撮影可能 |
フィルム終了警告 | 電子ブザー音および液晶表示 |
フィルム巻き戻し | 内蔵モーターによる巻き戻し |
電源 | 単4型アルカリマンガン電池4本 |
バッテリーチェック | バッテリーチェックボタンを押し表示パネルで3段階表示 |
フラッシュ接点 | X接点 アクセサリーシュー部に直結接点あり |
フラッシュオード | ①プログラムフラッシュAE…277T, 244T使用プリ発光(近赤外線)にて, 撮影条件に応じた最適絞り値を自動セット, 同時にシャッタースピードも自動セット(1/90秒) ②フラッシュAE…キヤノン専用スピードライト使用時シャッタースピードと設定調光絞り値を自動セット |
リモートコントロール | 可能, 三端子リモートコントロール接点あり |
裏蓋 | 着脱可能, キヤノンコマンドバック80と交換可能 |
大きさ・重量 | 141x102x54.7mm 555g(ボディのみ) |
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